炎のような衝動、全てを灰と化す
先週の仕事の振り返りをする。赤面するような事がいっぱいあり、また後悔するような事もいっぱいあった。
ただ大体を重く捉えない為、次の日には忘れるのが僕の良いところだと思っている。
今週も締めは熱い音をぶつけてくれるブルーノートレーベルを聴いて全てを忘れよう!
今日はジョー・ヘンダーソンの「Inner Urge」に耳を傾ける。相方にマッコイ・タイナー、エルビン・ジョーンズと天下のコルトレーンカルテットを彷彿とさせる。
ところでジョーヘンを紹介する時、どう説明するかという事で大いに悩む。ジョーヘンの音は一言で言うと、「老練のコルトレーン」と言うのが正しいか。
コルトレーンといえば「シーツオブサウンド」という細かい音を敷き詰めた、メカニカルな奏法で後世に多大なる影響を与え、コルトレーン以後のサックス奏者はコルトレーンから何らかの影響を受けているというのが通説である。
勿論ジョーヘンもその中の一人である。
ジョーヘンはグネグネとした音でコルトレーン風に吹く。だが、いかんせん馬力がない為「平凡な演奏」になる。「おじいちゃん」なのだ。
ブルーノート時代は新主流派に分類されがちだが、出て来る音は以外とバッパーしてる。だからウェイン・ショーターに比べればはるかに聴きやすいのだ。
さて、そんなジョーヘンも「Inner Urge」、邦題「内なる衝動」で大いに燃えている。
一曲目のタイトル曲が、新主流派の演奏らしさに熱気をはらませブリブリ吹いている。だがおススメは5曲目スタンダードの「Night And Day」である。
オリジナルが多いブルーノートの、ましてや1964年新主流派のこの時代にこれを持ってきたジョーヘンのセンスに脱帽だ。
普段より熱をはらませ、感情を織り交ぜ吹いている。演奏が進むにつれ赤黒く燃える音、だがその熱はどこまでもクールだ。この音はコルトレーンの二番煎じではなく、紛れもないオリジナルだ。
嫌なことを忘れようと聴き始めたのに逆効果だったようだ。自信を持ってカッコよく吹くジョーヘンにモヤモヤする。
モヤモヤといえばKDDIの通信障害は1日経っても収まらないらしい。僕はソフトバンクなので難を逃れた。
今回の通信障害で被害を被ったユーザーの方々やKDDIの現場の方達の大変さを思えば、個人の失敗なんか大した事ないと思い、また明日から頑張ろうと思う。